Net Exhibition “BOOK HOUSE”
2005.12.23 / 第2回プレゼン

前回の打合せから約3週間後、第2回目のプレゼンテーションを行なった。
そしてこの案で、了承を得た。
建築家1のコメント

私達が提示したのは、耐震壁で区切られているのだけれども、本棚で流れるような動線を作り、緩やかに空間をを仕切っていくプランだ。

本棚が主ではなく、本を読み本棚を必要とするクライアントが主にならなくてはならないので、必然的な配置と形態や大きさがこれからの課題となる。

ということで、実寸の確認ということで同じくらいの規模の「k-pod」の現場見学となった。

建築家2のコメント
前回の打合せで示した、概念図を元に素直にプランニングした案。
第1案から具体的に変わった要望としては、書斎が増えたこと。これによって移動タタミも吹っ飛んでしまった。

クライアントの不安点はリビングに対して本棚の圧迫感がないかという事。これに関しては実際のスペースを体感してもらうのが一番良いので、ほぼ同じリビングスペースを持つ工事中の「k-pod」の現場を見ていただくことになった。

今後の課題としては本棚をどのようなシステムで作るかということ。コストと密接にかかわってくるので、大工仕事で簡単に作れる方が好ましい。
それと、後日実際に蔵書の数を数えて、この本棚に本が納まるかどうかをチェックすることになった。

基本設計としては、この案で了承を得た。
クライアント1のコメント
前回の議論をベースに、book house のコンセプトをさらに先鋭化させた第2案の模型とCGによるプレゼン大会です。他の付随するキーワードは、格子、レゴ、廊下、書斎、機能別部屋、コックピットでしょうか。

もともと、ワンルーム化によるゆるやかな空間をイメージしていたのですが、本の部屋を面白おかしく具現化していくと予想外の展開に。これも想定内と言えばそうなのですが、「住みこなし」という観点からはやや心配もあると言えばある。一方、相方は、これまでになく好感触なようで、思いっきり話が弾んでました。

本棚で空間を仕切るというアイデアとその実践は、すごく良い感じで現れているのですが、本棚があまりに主役になると、本棚と人間が暮らす空間との主従関係が逆転しまうのではないかと。その辺は、棚空間と高さや色の工夫で解決されるはずなんだけど、もともと空間もさほど広くないし、フローリングにすると床は15センチほど底上げしなければならない。これら制約条件をクリアしているのかは、模型やCGでは見えずらいんだよねー。ごちゃごちゃしている感じは嫌いじゃないけど、圧迫されるのは駄目だ。調和が大事なのよ。

と、そういうことで、ちょうど29日にオープンハウス予定にある西岡の家が居間とか台所とか同じような大きさなので、実際に見てみましょうということになりました。25日に行ってきます。

ただ、なんだかんだとありますが、この第2案は雄牛の会心作であるようだし、僕たちも楽しくなるような予感もあるので、基本設計合意です。打ち合わせに飽きたわけではないです。念のため。

宿題
・本の数を種類別に数える(〜来年3連休)
・持っていく大物家具の寸法はかり(ソファとセンターテーブル、冷蔵庫と仏壇は済み、古いバタフライテーブル、たんすやステンレス系のパソコンデスクや食器棚などはまだ)
・契約関係(基本設計完了につき1/3お支払い)の心構えと金策
・床材や壁の材質や色などぼんやりと検討
クライアント2のコメント
「長らくお待たせいたしました」。
いや、本当に待ちましたとも。
前回の打ち合わせから半月経てoさんから届いたメール。
順番に引いていた風邪も吹っ飛びましたよ。

そしてそして。やはり私たちが寄せていた信頼は間違いではありませんでした。
生垣のように配置された本棚と私たちの生活が有機的に結びついているというか、見た瞬間、そこで暮らすさまがありありと思い描けた。それがすべて。理屈じゃない。

「無視していい」といった要望も、タタミとかなくなったものもあるけれど、肝の部分は落とさずしっかり組み込んでくれていた。うれしいなー。

ということで、なんとか越年せず基本設計合意。よい年が迎えられそうです。
▲全体CG
黒い本棚で囲まれたゾーンが「こもるゾーン」(収納、トイレ、書斎、クローゼット、洗面室、浴室)。白い本棚で囲まれたゾーンが「開かれたゾーン」(キッチン、ダイニング、リビング、寝室)。その間のゾーンが廊下。
▲CG
書斎からリビングをみる。
CG
寝室から廊下を見る、右の黒い本棚の裏が浴室。
CG
キッチンから書斎方向を見る
CG
廊下から洗面室を見る。左は書斎。右はリビング。
模型写真
模型写真