Net Exhibition “BOOK HOUSE”
2006.05.20 /現場打合せA

工事は着々と進んでいます。

先週に引続き、今週も浴室の床・壁の下地作りを行なっていますが、今週から電気の配管工事も同時に行ないます。

部屋全体が天井を作らないスケルトン状態で仕上がるため、電気の配線はプラスチックのモールやCD管ではなくて、鋼製配管を露出させて配管するように計画しています。
最近の建築工事ではほとんど鋼製配管は使わないので、電気の職人さんも苦戦を強いられています。

今日のクライアントとの現場打合せでは、その配管状況や電気のスイッチ、キッチン廻りや洗面の水栓金具、その他細々した事を議論しました。
建築家1のコメント
実際、形が少しづつ見えてくると、図面上で決めてきた内容のものとの擦り合わせが必要になってきます。

もちろんクライアントにしてみれば「何となく」であったものが「実物」として現れてくる、しかも完全に仕上がる以前の姿ですから説明されてもなかなか理解はしにくいところ。
正に今回の現場打合せは「想像」と「現実」の中間で判断をしなくてはなりません。

新築の計画の場合、実際に現場が始まって基礎が出来ると図面でイメージしていたものより狭く感じると良く言われます。

更に壁が立ち上がって、内装下地のプラスターボードが貼られると、仕上げとは違い無造作な表面と色合いによって区切られた空間が尚更「狭い」と感じられるようです。

でも、塗装やビニールクロスが貼られ、造作されたキッチンや家具等が配置され実際の空間が出来上がると、今までとは違い、広く、生活の寸法にあった心地よい大きさに気付かされます。
空間の適切な寸法と容積を、私達建築家は2次元の図面と3次元の頭の中で作り上げて現場で検証していくのです。

「狭い」と感じられる錯覚は心得ているのです。大体は...。

現場に本棚の材料が運び込まれました。
そろそろ組み立てられ、全貌をあらわすときです。

何度も検証してきたはずの本棚のボリュームがこの空間の中でどのように圧迫感なく心地よい存在感となるのか、初めての空間に期待と不安がよぎります。
「もし思ったよりも圧迫感が出て来るのであればリビング側は白く塗装してしまっても良いかもしれない。」

そんな切り札を持ちつつ、姿を現そうとしている本棚に期待わくわくです。
建築家2のコメント
工事は着々と進んでいまして、電気屋さんや建具屋さんが加わって、現場が活気付いています。

5/19には本棚の材料が現場に搬入されて、いよいよこの住宅の目玉である本棚の製作に取り掛かる準備ができました。
来週からどんどん本棚を組上げていく予定です。

さて、今日の打合せは、まずは電気の配管状況などを見ていただきました。
白いだだっ広い空間の中に電気の配管だけがグニョグニョ這っている様に見えるので、配管がけっこう目立つんですね。
元々こういう計画ではあったんですが、「白く塗るので目立たなくなると思いますよ。」と説明してみたものの、クライアントとしてはやはり気になるらしく、「ここと、ここと、ここ」と3箇所の手直しの要望を受けました。「とりあえず職人と話してみます。」

その他建具屋から製作キッチンの図面が出てきたので、クライアント2を中心にシンクの大きさや排水溝の形状などを打合せしました。
長辺の長さが2.9mの巨大L型キッチンなので、マンションへの搬入を顧慮し2つに分割したものを現場でドッキングする計画です。カウンターの継目は勘弁、水漏れ無いようにします。

問題も一つ発生しています。選んでいた洗面器に対して、
水栓金具の相性が悪く、スパウトの長さが足りない。(これは単純に私の選定ミスですが・・・とほほ。)急遽変更しなくてはならなくなりました。
カタログを広げて議論の末
、次回以降に持ち越し。。。

まあ今回の問題などは、別なものを選び直すだけなので、たいしたことは無いんですが(納期の問題はありますが)、とにかく建築の現場ではこれ以外にも様々な問題が次々に噴出してきます。それを臨機応変に対応し、解決していく能力が求められます。
当然工事屋さんの全面的なご協力が無いとできない事ですが。

さあ、来週から本棚の組み上げ作業が始まります。
部屋の雰囲気がガラッと変わるはずです。楽しみです。
クライアント1のコメント
準備中
クライアント2のコメント
準備中
▲現場の様子。
(2006.05.16)
▲現場の様子。電気の配管工事が本格化してきた。
(2006.05.18)
▲浴室の床上げ状況。スタイロフォームで底上げして、その上にモルタル+防水を施す。壁はスレート板を貼った状態(2006.05.19)
▲減額調整の中で中止にしたはずのトイレの収納が何かの手違いで取付いている・・・。ラッキー!(2006.05.19)
▲とうとうやって来ました。本棚の材料です!!
これを現場で組み上げていきます。(2006.05.19)
▲電気の配管施工状況
(2006.05.19)
▲現場打合せの様子。
電気の配管が美しくない箇所がある旨、クライアントから指摘を受ける。(2006.05.20)
▲現場の様子。建築家1のチェック
(2006.05.19)
▲現場打合せの様子。
選んでいた洗面器に対して水栓金具の相性が悪く、急遽変更しなくてはならないので、カタログを広げて打合せしています。
(2006.05.20)